500冊の死刑 死刑廃止再入門

前田朗

3,000円 +税

ISBN: 978-4-7554-0300-2        2020年01月15日発行

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小説、ルポルタージュ、死刑囚の作品から研究書まで。死刑図書館への招待。

目次

第1章 再燃する死刑論議 9
一 からまりあった糸――死刑という問題圏  10
二 死刑に向き合う  11
 1 年報・死刑廃止 11
 2 さまざまな語り 13
  ①死刑に向き合うために 13
  ②死刑をめぐる旅――森達也 16
  ③妥協なき精神を――辺見庸 20
  ④死刑囚の母となって――向井武子 22
  ⑤傷だらけの記録――日方ヒロコ 24
  ⑥時代を引き受ける知性――鈴木道彦 26
  ⑦死刑事件弁護人――安田好弘 28
  ⑧映画に見る死刑――京都にんじんの会 29

第2章 死刑の現場へ   33
一 秘密主義と現場の苦悩 34
二 処遇と執行のはざまで 34
 1 死刑執行 34
 2 残虐性をめぐる新研究 40
 3 死刑囚処遇 43
 4 執行官と教誨師 49

第3章 死刑囚からのメッセージ 59
一 本当の自分を生きたい――木村修治 60
二 死してなお闘う――永山則夫 62
三 虹を追いかけた狼――大道寺将司 72
四 暗黒世紀を見据えて――坂口弘 77
五 こんな僕でも生きてていいの――河村啓三 79
六 死刑囚の表現 81

第4章 死刑存廃論   89
一 主要論点の再認 90
 1 尽きない論点 90
 2 古典的論点 91
 3 現代的論点 94
 4 死刑のない社会をイメージするために 95
二 文献に見る存廃論 96
 1 存置論 96
 2 廃止論 103
 3 弁護士会 110
 4 刑事法学 115
  ① 刑事法学者による存廃論 115
  ② 団藤重光 118
  ③ 菊田幸一 120
  ④ 三原憲三 123
  ⑤ 福田雅章 124
  ⑥ 石塚伸一 125
  ⑦ 刑事法学の展開 126

第5章 凶悪犯罪と被害者 133
一 主な論点 134
二 凶悪犯罪と厳罰要求 136
 1 被害者の傷 136
 2 オウム真理教事件 140
 3 光市事件 144
 4 池田小学校事件 149
 5 秋葉原事件 151
 6 首都圏連続不審死事件 153
 7 相模原障害者殺傷事件 154
 8 凶悪犯罪の諸相 156
三 加害者家族 159

第6章 死刑と冤罪 163
一 誤判の危険性と不可避性 164
二 再審研究 174
三 雪冤の叫び 179
 1 大逆事件 179
 2 帝銀事件 181
 3 免田事件 186
 4 財田川事件 187
 5 松山事件 188
 6 三鷹事件 190
 7 松川事件 192
 8 福岡事件 195
 9 波崎事件 196
 10 名張毒ぶどう酒事件 196
 11 袴田事件 197
 12 鶴見事件 202
 13 飯塚事件 203
 14 和歌山カレー事件 205
 15 秋好事件 207
 16 本庄事件 207

第7章 死刑の基準  209
一 死刑の基準210
二 終身刑 217
三 少年と死刑 221

第8章 裁判員制度と死刑  225
一 裁判員制度へ向けて 226
二 裁判員裁判の現在 233

第9章 世界の死刑――比較法と国際法  237
一 孤立する日本の死刑――国際法の動向238
二 東アジア 246
三 アメリカ 253

第10章 歴史と現代  263
一 日本における死刑 264
二 世界における死刑 267

第11章 死刑と文学  275
一 死刑文学を読む 276
二 死刑を素材とした作品 277

あとがき  286