流着の思想  「沖縄問題」の系譜学

冨山一郎

3,000円 +税

ISBN: 978-4-7554-0241-8        2013年10月発行

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独立とは、あるべき世界への復帰である。渾身の書き下ろし長篇論考

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目次
 流着の思想―「沖縄問題」の系譜学―
 冨山一郎

序章 違和の経験 6
 ? 亀裂─誰の経験なのか 6
 ? 暴力の予感─戒厳令を感知するということ 13
 ? 迷彩服 18

第一章 戒厳令と「沖縄問題」 28
 ? 「さまよへる琉球人」 28
 ?「沖縄問題」の閾  33
 ? 戒厳令 41
 ? 最後に─帝国からの離脱 49

第二章 流民の故郷 58
 ? 亡国の流民 58
 ? 御真影 66
 ? 流着ということ 77
 ? 琉球女の手記 84
 V 代表と表象 96

第三章 始まりとしての蘇鉄地獄 110
 ? 伊波普猷をどう読むか 110
 ? 蘇鉄地獄の世界性と国家の再定義 122
 ? 南島人とは誰のことか─琉球民族の精神分析 137
 ? 奄美という問い 153
 ? 始まりとしての蘇鉄地獄─再び奴隷になること 166

第四章 帝国の人種主義
 ? 奴隷と帝国 175
 ? 帝国の人種主義 183
 ? 階級の人種主義 191
 ? 労働力という自然 208
 ? ルンペンプロレタリアートの民族 218
 ? 独立ということ─帝国からの離脱と代表性 228

終章 戦後という問い 245
 ? 帰還と脱出 246
 ? 未決性について、あるいは立ち遅れた者たち 254
 ? 飢餓 264
 ? 脱植民地化と冷戦の間 275
 ? 流亡者たちの系譜 286
 ? 戦後の始まり 304
 
補章 対抗と遡行
    ─フランツ・ファノンの叙述をめぐって─ 325
 ? 歴史の拒否 325
 ? 非 ─ 歴史、あるいは我々の歴史 332
 ? 敵意を含んだ自然、あるいは邪悪な風 339
 ? 戦場と臨床治療 346
 ? 戦場の叙述 355

あとがき 367