天皇制とジェンダー

加納 実紀代

2,000円 +税

ISBN: 978-4-7554-0119-0        2002年04月発行

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フェミニズムにとっての女性天皇制をどう考えるか。銃後の女性史とリブ、フェミニズム、そして天皇制に深くこだわってきた著者の母性と天皇制をめぐるアクチュアルな発言。

天皇制とジェンダー・目次

第1章 民衆意識のなかの天皇制―「昭和」を歩く
「昭和」の幕あけ―「一等国民」万歳!? 6
特攻おばさんと国母陛下 24
象徴天皇制の誕生―敗戦による連続と非連続 31
もはや戦後ではない―五五年体制の成立と〈愛される天皇制〉 56
ミッチーブーム―茶の間に侵入する天皇制 63
カエルは水から煮られるか 83
天皇在位六十年―一〇万円金貨と皇太子のパンツ 99
「昭和」の終焉―天皇ヘーカさんもお喜びになる 113

第2章 母性と天皇制 
「母性」の誕生と天皇制 124
大御心と母心―靖国の母を生み出したもの 130
〈眼差し〉の天皇制―長谷川三千子という亡霊 152
「父なる天皇制」と「母なる天皇制」 171
天皇の像をジェンダーで読む 190

第3章 女帝論争・今昔 
女天皇・是か非か―一〇〇年前の女帝論争 212
皇位継承と女性差別 232
「ベアテの日本国憲法」と皇室典範の改正 238
反天皇制運動にフェミニズムの風を 247
「女帝」は男女平等の未来を開くか―ロイヤルベビー誕生に寄せて 260

第4章 「平成」への発言 
「昭和」から「平成」へ 266
「陛下」なくせば風さわやかに吹きぬける 276
与謝野晶子が消えた―新指導要領にみる戦前回帰 283
天皇制とフェミニズムの不幸な結婚!? 288
コウノトリのご機嫌なんて… 297
腐食する「平成」 300
「海の日」祝日化はもっと慎重に 303
「国民の祝日」と天皇制 305

あとがき 311